現代人はゲームで前頭葉が弱っている?
ゲームをしたりTVを観たりしている間は前頭葉が働かず、「ゲーム脳」というものになってしまう、と聞いたことがありませんか? ネットで調べると、それは嘘だ、という意見もあり、本当かどうかは分かりませんが、ゲームを長時間しすぎると悪い影響があるのではないかとやはり親としては心配してしまいます。
前頭葉とは
前頭葉とは大脳の前方にあり、運動に関わる「運動野」と人間らしい考えや性格に関わる「前頭連合野」、言葉に関わる「ブローカー野」から成ります。
この「前頭連合野」は、人間らしさを司る思考、学習、推論、意欲、情操、理性、表現の分野に関連する働きを担うところで、人間は脳全体の30%を占めていますが、チンパンジーは人間の半分の15%しかないそうです。
ゲームをしているときの脳の動きを調べた実験
「ゲーム脳」とは脳科学者の森昭雄教授がゲームをしているときの脳波を調べた結果、ゲームに熱中している人の脳波はβ波が低下し、普段あまりゲームをしない人はゲームをやめるとすぐに回復するが、ゲーム漬けになっている人は回復が遅く、この状態を「ゲーム脳」と定義したことが、いわゆる「ゲーム脳」と言われる所以になっています。
前頭葉の働きが悪くなるとこんな影響が出る
前頭葉に支障が出ると、次のような傾向が見られるようになったそうです。
・注意力がなくなり、反応が乏しくなる
・状況の理解、推理が困難になる
・我慢がきかなくなる
なんとなくうちの子にあてはまるような気がします。小さい時にご飯の支度や家事をする間、子どもをおとなしくさせておくために長時間TVを見せておくことが多く、TVを見ておとなしくしてくれているとこっちも楽だったのでついついTVに子どもをお守りさせてしまったかもしれません。
ただ色々ゲーム脳について書かれてあることを調べてみて、個人的な見解としては、ゲーム自体が問題なのではなく、ゲームを長時間することによって運動不足になったり、会話が減ったりして、脳が活性化される機会が減ったことにより前頭葉の動きが鈍っているのではないかと思いました。
前頭葉を鍛えるにはどうすればいいか
人間の脳は3歳までに80%成長する、と言われていますが、脳は鍛えれば鍛えるほど
強くなるそうです。前頭葉を鍛える方法としては
・運動をする
・会話をする
・音読する
・書き取りをする
・簡単な計算をする
・脳に必要な栄養素を摂る
など色々ありますが、組み合わせることによって更に脳細胞の連結が強化され、繰り返すことによってニューロンが形成されていきます。しかもその行動が苦痛であるよりは、楽しんでできる活動の方が脳が活性化され、より髙い効果が期待できます。
昔は子どもが集まって外で体を動かすことで、身体も発達し、社会性も自然に養われていたのでしょうが、今では社会環境が変化し、便利な世の中にはなりましたが、脳にとっては不自由な時代になってしまったのかもしれません。
ひとつTEDで参考になるお話を見つけたのでご紹介いたします。
スピーカーの加藤俊徳医師は子どもの頃学校の成績が悪かったそうですが、お母さんが「頭は使えば使うほどよくなる」と常に言ってらっしゃったことで、体を鍛え、脳を鍛えるように考えたそうです。
加藤 俊徳:いくつになっても成長するための脳番地強化法 | TEDxNagoyaU
お母さんの言葉って大事ですね。私も「頭は使えば使うほどよくなる」という刷り込みをしたいと思います。