不登校解決に向けての対策3つ
不登校が長期化すると、だんだんと親も不安になって来ます。開き直ってしまえばいいのですが、勉強も遅れて来るのが心配だし、人との交流も減ってしまって、どんどん学校に戻り辛くなるような気がします。
本人が動き出すのを待たないといけないのですが、何とかして手助けして早く解決させたい、と考えるのが親というものでしょう。
今回は数年間の不登校が続き、色々試行錯誤した中で、効果があったことを書きたいと思います。大きく分けると3つです。
1.苦手克服よりも、1つの希望
2.ストレスのはけ口を作る
3.できれば同じ境遇の仲間がいた方がいい
1.苦手克服よりも、1つの希望
最初に必要なのは、希望を持たせる、本人が活躍できる場を持たせる、という事です。
本人はすでに自信を失っています。今まで上手くいかなかったことで、また駄目なんじゃないかと思って失敗を恐れて動けなくなっています。
希望を持たせる
→やる気になる
→少しやってみる
→自信が生まれる
→さらにやる気になる
という風に、まず「できるかも」という希望がないと、やる気にもならないし、動き出すことができません。
何か得意な事を見つけて自信を持たせてあげればいい、と周りの人から言われたりもしましたが、うちの場合、小さいころからサッカー、水泳、エレクトーン、体操教室、などやらせてみても、それほど芽が出るものもなく、サッカー、水泳などは、ちょっと怒られたり、プールで足がつかなかったりしたら、もう行きたくない...と言って、私が励ましても頑として拒否して辞めてしまいました。
勉強も得意な方ではなく、ゲーム以外にこれといって熱中するものもなく、友達の間で尊敬されるような特技もなく...別にそれでも構わなかったのですが、友達からも下に見られ始め...
そうこうしているうちに学校も行きたくない、となって、不登校が始まり、長期化してしまいました。
そんな中でも自分から動いてみようかな、と頑張るのは学期の始め。
自分でも変われるかも、変わらなきゃ、と希望を持つのでしょう。大人でも新年に今年の目標、みたいなのを立てて「今年こそ」って思うものです。
あと、動こうとしたのは自分の好きな教科、行事があるとき。
これを書くと、やっぱり不登校ってサボりなんじゃ、と思われるかもしれませんが、
本当に動けない時は、好きな教科でも動けないので、ある程度気力が出ていないと無理です。
気力が出てきて、ちょっと押したら動くかもっていう時に上手く希望を持たせてあげれるとよいと思います。
例えば、
- これまで少しでも出来たこと、本人も出来たと思っていることをやらせてみる
- 美術・図工など得意ならみんなが授業でやっているものを家で作って、学校に展示してもらう
- 学期の始めの係決めの時に少し重要な役(休んだ時のために代役も立てたうえで)をもらって、クラスの中で必要とされる立場に置く
など、得意なものや好きなものであれば、やる気も出て来るし、いつもは目立たない存在でも、役目を与えられることによって、クラスの子たちと話す機会もできるし、存在意義が生まれます。
もちろん、学校へはまだ行けない、という場合も多いと思うので、学校に全然関係のないことでもいいです。例えば、
- ちょっとしたお手伝い、お皿洗い、お風呂そうじなどを頼んで、やってくれたら感謝する
- 得意なボードゲームを一緒にやって勝たせる
- おじいちゃん、おあばぁちゃんに手紙を出して喜んでもらう
など、役に立ってる、という実感を持たせてあげます。それも親以外の人から認めてもらうと、同じ褒めてもらうのでももっと効果があります。
こうして、徐々に元気をつけて動き出せる力をつけてあげるとよいと思います。
ついついやってしまいがちですが、学校に行ったときについていけないんじゃないかと心配して勉強をさせてみても、
渋々やります
→すぐに嫌になります
→ますます自己嫌悪に陥ります
→ストレスたまって何もやる気になりません
で終わることが多かったです。
苦手を克服するよりも、まず得意なことをやらせた方がいいです。
2.ストレスのはけ口を作る
学校へ頑張って行ったとしても、行かずに家にずーっといたとしても、ストレスはたまります。
そういう時は体を動かすことが一番いいと思いますが、ジャンルは問わず、ゲームでも、音楽でも好きなことをさせて、口出しはしないようにします。
あまりずーっとゲームばかりやってるとついつい口をはさみたくなってきますが、そうやってたまったストレスを発散して、自分で機嫌を取っているのだと思います。
あとなるべく家の居心地だけはいいように、好物なものを作ってあげたり、リビングに居やすい雰囲気になるように、学校の話題は振らず、動画やLINE NEWSで見つけた面白い話とか子ども目線で興味を持つような話をします。
親がストレッサーにならないようにしなくてはいけません。
学校へ行ってないことを親が気にしている様子は子どもに罪悪感を持たせてしまいますので、平気なふりをします。
好きなようにといっても、ご機嫌を取るのではなく、子どもの意思を尊重して、頭ごなしに物事をおしつけたり、自分の価値観だけでアドバイスしたりしないようにします。
3.できれば同じ境遇の仲間がいた方がいい
元々仲の良かった友達は疎遠になっていくこともあります。休んでいるうちに他の子と仲良くなって、だんだん声をかけにくくなったりとかして...。
いくら自分からこもっていても孤独はつらいもの。たまにでもいいから親以外の人と会う機会はあった方がいいです。
適応教室などに来ている他の学校の子や別室登校している同じ学校の子たちと何か一緒に活動する機会があれば、自分だけ悩んでいるんじゃないんだという心の支えにもなるし、新たな心の友ができます。
外に出たくない場合はネット上のお友達でもいいと思います。
仮に上記の作戦が上手くいかなかった場合
成功体験を積ませるつもりが残念な結果になってしまった場合...。
仕方ないので、そっとしておきましょう。
学校へ行ってしまったらもう後は先生にお任せするしかないので、うまく盛り上げてもらえない場合もあります。
そんな時でもしばらくそっとしておいて、待っていればまた自分で復活してきます。子どもの底力を信じましょう。
最後に
親ができることは限られています。
子どもが自分で動き出すのを、変わろうとするのを待つしかありません。
親が気づかなくても子どもはさなぎの中で成長しています。
追記
不登校当時者だった青年の勇気が持てるブログを見つけました。不登校の理由はそれぞれ違うと思いますが、学校へ行かなくても今の時代どうにでもなる、ということを体験から書かれていて、とても参考になります。親の不安も和らぎます。
ぜひ読んでみてください。